昭和医学会雑誌
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原著
寛骨臼回転骨切り術における同種血輸血削減の検討
片桐 聡中村 正則助崎 文雄宮岡 英世
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2009 年 69 巻 3 号 p. 245-252

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抄録
整形外科領域の手術,特に骨切り術においては,止血困難な骨からの出血により総出血量が多くなり,大関節の手術の多くで輸血を必要とする.今回,1984年から2008年に行われた当科の寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)236例においての輸血の実態について調査し,自己血輸血の実態,および同種血輸血に影響を与える因子について,手術記録,診療録を元に後ろ向き研究とし,統計学的に検討,考察を行った.同種血輸血に影響する因子として,自己血貯血量,出血量,手術時間が挙げられ,手術手技の向上によっても必要輸血量が削減されていることがわかった.また,麻酔法,輸液管理などの変化によっても,必要輸血量を削減する可能性について示唆された.自己血輸血により輸血に対する意識も変化しており,過剰な輸血が抑えられたために同種血による危険に晒される可能性は低くなっているものの,同種血輸血を回避しようとするあまり,術後低Hb血症となることもあり,自己血輸血が開始されたことによる医療安全上の問題点が明らかにされた.同種血輸血の温存や同種血輸血による危険からの回避のため,および自己血輸血を安全に遂行するために,輸血,貯血に関して明確な基準の策定や知識の習熟,記載の徹底を必要とすると考えられた.
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© 2009 昭和大学学士会
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