抄録
症例は3か月女児,左下肢を動かさない事で近医受診後,精査目的で来院した.血液検査では軽度の炎症反応を認めた.単純股関節レントゲンでは左大腿骨近位骨幹端に骨吸収像と不整像を認めた.超音波で左股関節裂隙の開大を認め関節液の貯留を疑った.MRIでは左股関節内,周囲の軟部組織,骨幹端に周囲組織の炎症浸潤,骨髄浮腫または膿貯留を疑わせ,骨頭内の一部はモザイク状の所見を認め骨髄炎を疑わせた.関節穿刺液とdebrisの培養検査では陰性であったが臨床的に骨髄炎型化膿性股関節炎と診断し,鏡視下洗浄およびデブリードマンおよび抗菌薬投与にて良好な経過をたどった.骨髄炎型に対し鏡視下治療を行った報告はなく,貴重な1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.