昭和医学会雑誌
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Campylobacter jejuniから分離したLipopolysaccharideに関する研究
―特に, 化学的性状と生物学的および免疫学的活性について―
福田 一郎中村 良子武田 篤青木 良雄奥村 和夫河西 信彦
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1987 年 47 巻 2 号 p. 231-237

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抄録
C.jejuni C1株よりLPSを抽出し, その化学的性状, 生物学的および免疫学的活性を検討し, 以下の成績を得た.1.C.jejuni C1株の凍結乾燥菌体10gより約150mgのLPSを得た.2.C.jejuniのSDS-PAGEによる物性の検討では, 28kD付近にPAS陽性の単一なバンドを検出した.3.C.jejuni LPSの化学的特徴は, 約20%のlipid Aを含み, 全脂肪酸は9.4%, KDOは4.9%, 糖組成はNaessらが分類したC.jejuni biotype Iと同様の成績であった.4.C.jejuni LPSの生物学的活性は対照LPSとして使用したE.coliおよびS.enteritidis LPSと同等の強さを示した.5.C.jejuni LPSをマウスに静脈内投与すると, 下痢を主症状とする病原性を示し, 組織学的には腸管粘膜のビラン, 肝細胞の単細胞性壊死および脾臓の白脾髄中心部にリンパろ胞の肥大化が認められた.6.C.jejuni LPSでマウスを前処置するとSRBCに対する脾臓PFC数を増加させるアジュバント効果を示した.7.C.jejuni LPSはin vitroでマウス腹腔macrophageのlatex粒子貪食能およびsuperoxide anion (O-2) の遊離能を上昇させる傾向を示した.
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