昭和医学会雑誌
Online ISSN : 2185-0976
Print ISSN : 0037-4342
ISSN-L : 0037-4342
Hodgkin病のMixed CellularityとImmunoblastic Lymphadenopathyにおけるリンパ球のAdenosine-Triphosphatase (ATPase) 活性の比較
杉山 喜彦, 光谷 俊幸, 塩川 章, 九島 巳樹, 斉藤 司, 大塚 敏彦, 広本 浄子, 鈴木 孝
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 47 巻 5 号 p. 685-688

詳細
抄録
日常の病理組織学的な検査方法では時にHodgkin病のMixed Cellularity type (Ho-MC) とImmunoblastic Lymphadenopathy (IBL) とは鑑別がむずかしい.今回われわれはHo-MC 14例とIBL 8例とのリンパ球におけるATPase活性をそれぞれのリンパ節スタンフ.標本を用いて比較した.個々の症例によっては極端なATPase活性の差異がみられたが, 二つの疾患群として比較した場合ATPase-positive cellの平均値はHo-MCが45.71%, IBLは52.25%とあまり差は認められなかった.この結果はIBLがPlasma cell seriesの増加を来す疾患でありHo-MCと比較した場合にかなりATPaseが上昇していると思われた当初の予想に反するものであった.リンパ節疾患の組織学的鑑別には単なる酵素化学的検索にとどまらず臨床所見や検査結果等による総合的判定が症例に応じて必要であることを忠告している現象であった.酵素細胞学的なリンパ球および形質細胞の反応が病理組織学的診断の補助手段として有用であることをわれわれは今まで悪性リンパ腫その他のリンパ節疾患について報告してきた.今回は口常の検索法では組織像の鑑別が時に困難であるHodgkin病のMixed Cellularity (Ho-MC) とImmunoblastic Lymphadenopathy (IBL) との二疾患についてATPase活性の相違を比較した.若干の知見を得たのでここに報告する.
著者関連情報
© 昭和医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top