昭和医学会雑誌
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出現実績ゾーン法を用いた検査結果検証方式とその有用性
千葉 正志, 高木 康, 五味 邦英
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2000 年 60 巻 5 号 p. 586-595

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抄録
臨床検査における精度保証と無駄な再検査解消を目的として, 単項目チェック, 項目間チェック, 前回値チェックを組み合わせ, 臨床検体の特徴を加味した新しいチェックシステムを構築した.単項目チェック基準は, 各項目別に平均20, 000例の実測結果のヒストグラムを作成し, 過去に測定し得た測定値の分布からX±3SDで許容範囲を設定した.これによれば各項目のヒット率が1%を越えるものはなく, 平均0.28%であった.また, 項目間相関チェック基準の設定は, 各項目間の相関係数を1, 000例以上の実測結果から求め, 相関係数0.500以上の関係にある項目を相関チェック対象にした.そして, 許容範囲の設定には出現実績ゾーンの周辺を1%除外する方法で設定した.この方法でのチェック・ヒット率は平均0.65%であった.前回値チェック法は, 前回測定日からの経過日数を考慮する方法とし, 経過日数別の等高分布から40段階の断面ヒストグラムを作成し, つぎに各々の断面ヒストグラムの中央値から99%を範囲とした上限・下限値を求め, その値を連続的に結ぶ方式で範囲を設定した.本法でのチェック・ヒット率は, 平均2.68%であった.今回, 構築した方法での最終チェック率は3.1%であり, 従来から報告されている方法での20%以上のチェック・ヒット率に比べ, 大幅に改善効果があった.このため, 労力やコストが削減され, 効率的な検査が可能となった.
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