抄録
関東ロームを汚染水浄化資材として用いることを考え、その有効性を検討した。21層準の試料に対しPb、As汚染溶液を用いた吸着試験を行い、さらにAs吸着に影響を与える土壌中Al、Fe含有量を酸性シュウ酸塩による抽出法を用いて測定した。その結果、Pb吸着能は全体として高い値を示すが、層準、採取地点に依存しないことが判明した。またAs吸着能はPb吸着能と比べ低い吸着能を示すが、一部の試料を除き、吸着傾向は類似した。吸着傾向が異なる試料では極端なAs吸着能の低下が認められ、土壌中Al、Fe含有量も明白に少なく、As吸着にAl、Feが関与していることが伺えたが、本稿ではAl含有量とAs吸着の間に明確な対応性は認められなかった。以上より、Pb吸着能は浄化資材としての有効性が期待されたが、As吸着能では吸着に関与する因子が多く、Al、Fe含有量の他に一般的理化学的性質を含めた複合的解析が必要となる。