廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第21回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A4-2
会議情報

A4  住民意識・環境教育
日本と韓国における生ごみリサイクルに対する住民意識の比較研究
*梁 娜瑛岡山 朋子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
日本と韓国は、食糧自給率の低さといった状況や、3R政策のあり方がよく似ている。しかしながら、詳細に見てみると、生ごみリサイクルに関しては、その政策の成り立ちも結果もまるで異なっていることがわかる。そこで本研究ではその差異に着目し、とくに一般家庭、すなわち一般市民がどのように生ごみリサイクルを受容し、リサイクルに協力しようとしているのかといった住民意識を比較検証する。具体的には、名古屋市と韓国の龍仁市とで行った市民アンケート調査結果を比較した。その結果、すでに生ごみ分別資源化が現実化している龍仁市においては、なんらかの努力をする傾向が高い。水気をとるという回答が7割を超える龍仁市では、分別排出するにあたって水分が多いと痛みやすいこと、あるいは従量制課金であることが反映されていると考えられる。問2では両市の傾向に差がないが、龍仁市ほうがリサイクル志向が高い。しかし、焼却を選択する市民も名古屋市と同程度存在する。そこで問3で焼却処理について危惧されることを龍仁市で尋ねてみると、臭気や有害物質発生、そして住民の反対が同程度心配されていた。特に有害物質(ダイオキシン)への不安感は高いと言える。  両市の傾向で大きく差異が現れたのは、問4である。韓国では生ごみリサイクル施設の建設について、日本に比べて受認度が非常に高く、NIMBYがみられない。87%を超える市民が、自らの近隣に生ごみリサイクル施設があっても良いと答えている。これは、すでに生ごみリサイクルが現実のものとして定着しつつあること、実際に生ごみリサイクル施設が多く建設されたこと、さらに焼却工場に比べれば、生ごみリサイクル施設のほうが安全であるという住民意識を反映していると考えられる。生ごみリサイクルに対する両国の意識は、実際の行動においては大きく異なると考えられる。
著者関連情報
© 2010 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top