抄録
政府開発援助(ODA)の一環として取り組まれる開発途上国廃棄物分野の協力プロジェクトでは、カウンターパート機関は相手国行政機関等であり、従ってこの行政機関等に焦点を当てた支援がプロジェクトの主たる課題となる。しかしプロジェクトの最終裨益者は、公共的な廃棄物管理サービスを受ける住民や事業所であり、プロジェクトの実施に際しての課題把握、目標設定、そして評価は、これら最終裨益者の意見を適切に取り入れて実施される必要がある。パレスチナのヨルダン川西岸地域において実施した廃棄物分野のJICA技術協力プロジェクトにおいては、2つの社会調査、すなわち、住民のごみ収集料金支払意志調査及びサービス満足度調査、を個別面談方式により実行し、プロジェクトの課題把握及び終了時評価に役立てた。これらの事例経験をもとに、協力プロジェクトにおける社会調査法導入の意義と有効性、実施にあたって留意点について述べる。