抄録
粗大ごみ処理実施設を用いて使用済み電気・電子製品のみを対象とした破砕選別実験を行い,破砕選別における金属等55元素の挙動と物質フローを解析した。破砕選別後の各回収物,集じんダストの組成,金属含有量を分析し,工程内での金属等55元素の分配率を求めた。また,排ガス,作業環境,周辺大気の金属濃度も測定した。Alは75%が可燃残渣,Cuは50%が可燃残渣,30%が磁選物へ分配し,Al,Cuの回収率向上にはAl,Cu部品の事前分別が有効と考えられた。その他の金属はAg,Auなど数種を除いて80%以上が不燃残渣へ分配し,多くの金属はそのまま最終処分されていることがわかった。投入物中の各金属の総量に対して携帯電話等の小型家電の寄与率は多くの金属で数%から20%程度と試算され,希少金属を高濃度で含む小型家電の分別収集は経済性から効果的である一方で,金属総量からは他の多数の品目も重要であると考えられた。