廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第23回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: E3-2
会議情報

E3 有害廃棄物2
有機合成用廃ウラン触媒の塩化揮発処理における塩化水素および酸素濃度の検討
*澤田 佳代平林 大介榎田 洋一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
有機合成に用いられたウラン触媒は,ウランとアンチモンの複合酸化物をシリカに担持したものであり、鉱酸による浸出が不可能な程、非常に化学的に安定な触媒である。これまでに,ウラン触媒を塩化揮発処理することで,複合酸化物からアンチモンを分離し,ウランを酸溶解が可能な酸化ウランとして回収できることを示した。本報では,ウラン触媒の塩化揮発処理で用いる塩化水素および酸素の濃度が塩化揮発処理に及ぼす影響について検討した結果を報告する。 塩化水素濃度が高いほど,アンチモンの塩化揮発速度が大きいが、一方で,塩化水素濃度が高い条件では試料中のウランの一部がUO2となってしまった.生成物を酸により溶解しやすいU3O8に留めるためには,系内に酸素を加えることが有効であり、 6 vol%塩化水素-0.1 vol%酸素とすることで,処理速度を低減せずに触媒中のウランをU3O8とすることが可能であった.
著者関連情報
© 2012 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top