廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第24回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: D1-5
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D1  最終処分場の構造・設計
保有水の強制移動による海面埋立廃棄物の安定化促進に関する研究
*古賀 大三郎島岡 隆行束原 純
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抄録
海面埋立処分場において、水平方向の集水暗渠を設置することで保有水を強制的に移動させ、汚濁成分の洗い出しを促進させることで、埋立地の安定化を促進する方法が提案されている。本研究では、暗渠排水管を設置することで、埋立層中の保有水に導水勾配を設け、保有水を強制的に移動させた場合の水質変化および埋立廃棄物の浄化傾向に関し実験的検討を行った。その結果、保有水を強制移動させることで溶出した汚濁成分は移流拡散され、保有水の汚濁成分濃度は低くなった。また、TOC成分中の可溶性物質のうち5割以上が保有水の強制移動開始から89日間で溶出すことが分かった。さらに、流入部から流出部にかけて徐々に好気的環境に推移して行くことが、細菌叢解析により分かった。これらのことから、海面廃棄物埋立層内の保有水を強制移動させることにより、廃棄物の洗い出しが促進され、注入口から流出方向に好気的雰囲気が進んでいくことが確認された。
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© 2013 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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