抄録
厚生労働省、国土交通省及び環境省の三省において、再生砕石への石綿含有産業廃棄物(以後、石綿砕石と記す)の混入防止の徹底等について通知された。そこで、本研究では、実際の再生砕石敷設現場おける石綿砕石に起因する石綿の飛散によるリスクを評価するために、JIS K0060:1994産業廃棄物のサンプリング方法に準拠して再生砕石を採取した場合の石綿砕石の混入率を求めたときの問題点等を明らかにした。 再生砕石(RC-40)中に含まれる石綿含有産業廃棄物の混入量調査によって以下が得られた。試料採取に当たって、JIS法のインクリメント体積に比べ、面積ベース体積の方が採取量は少ないことが分かった。ただし、面積ベース体積とJIS法のインクリメント体積はかなり高い相関があった(R2=0.99)。目視判定可能な砕石の粒径は5.6mm以上であり、9.5mm以上では石綿砕石を不検出となる可能性が幾分増加した。