廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第29回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: D4-1
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D4 埋立地モニタリング
最終処分場の観測井を用いた水質調査の基礎的考察
*田中 宏和中村 大充矢吹 芳教長森 正尚尾形 有香石垣 智基遠藤 和人山田 正人
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抄録

最終処分場の深層部における調査手法として、観測井を用いる方法は安価で特殊な機器や技能を必要とせず、経年変化を観測できるなどのメリットもある。しかしながら、その作業手順は標準化されておらず、不確定な要素が多い。そこで、本研究では3本の観測井について、水深による滞留水水質の変化や、水中ポンプを用いた揚水水質の経時変化を調査した。観測井内の水温、EC、pH、濁度およびORPは水深により異なった。また、揚水の水温、EC、pHおよびDOも揚水開始からの時間により異なり、特に揚水開始から10分間の変化は大きかった。このような結果から、観測井滞留水の採水において、完全に安定した水質の試料を採取することは難しく、現実的には10分間程度の捨て水を行った後に採取した試料を、その観測井の代表とみなして分析評価することが適当と考えられた。

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© 2018 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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