廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A2-3-O
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A2 物質フロー分析
原子力発電の採掘活動から見た資源効率
*中川 奈那美光斎 翔貴山末 英嗣
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抄録

これまで多くの研究にて原子力発電のライフサイクル分析が行われており,その環境影響が評価されてきた.一方で,資源利用を考慮した研究は未だ十分に行われていない.また,資源利用に関する既存研究の多くは,資源採掘で発生する廃棄資源等を加味しておらず,これら採掘活動量を考慮した包括的な評価が求められる.そこで,本研究では,採掘活動量を考慮した関与物質総量(TMR)を用いて原子力発電の資源効率を採掘活動の観点から評価する.特に,プルサーマルやトリウム燃料サイクル等原子力に固有の特徴に注目することで,使用済み燃料・放射性廃棄物リサイクルの有効性について検討することを目的とする.原子力発電1kWh当たりのTMR(TMR係数)が採掘方法によって最大約6割,燃料をリサイクルすることで約4割減少することが明らかとなり,採掘方法の考慮とプルサーマルの導入推進によって大幅なTMR係数の低減が可能になると考えられる.

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© 2020 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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