主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第33回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 33
開催地: 宮崎大学
開催日: 2022/09/20 - 2022/09/22
パラジウムは白金属に属し触媒性能が高く、環境触媒としての自動車触媒や化成品合成の工業用触媒として需要が増加している。価格は金を抜くほど高騰し、パラジウムの回収やリサイクル、高効率な利用は、これまでになく重要な局面になっている。その利用のひとつに、医薬品、ファインケミカル、電子デバイス材料の合成における中心的なツールとして広く利用されている鈴木-宮浦クロスカップリング反応の触媒がある。本研究では、パラジウムの有効利用の観点から、高度に繰り返し合成できる堅牢なパラジウム触媒を合成し、リサイクル実験可能な連続反応リアクターを作成し触媒のリサイクル性能を評価した。触媒として耐久性のあるビステオフィリン-パラジウム錯体に塩素イオンを共存させるだけで触媒の崩壊および失活を防ぎ、繰り返し利用を飛躍的に向上できることを明らかにし、パラジウムの有効利用の一形態を示すことができた。