主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第33回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 33
開催地: 宮崎大学
開催日: 2022/09/20 - 2022/09/22
木質バイオマスは発電燃料として利用した場合二酸化炭素の排出抑制に寄与できるため、近年急速に成長している。それに伴い、燃焼灰も大量に発生することが見込まれ、燃焼灰の有効利用と処理を進めるためその中に含まれる有害金属の含有量と溶出量を知ることは重要である。本研究では国内の木質バイオマス発電施設から発生する燃焼飛灰37種類の有害金属含有量と溶出量を調査した。肥料としての安全性を検討した結果、数種類の燃焼飛灰の有害金属含有量は基準を上回った。肥料として再利用の際、処理や他原料との混合などが必要である。溶出試験の結果では、産業廃棄物として特段何の処理も必要とせず、埋立処分が可能であるが、土木資材等として再利用する際には有害金属の除去・溶出抑制が必要である。また、燃焼方式の有害金属含有量に対する影響がほとんど見られない一方、廃木材を燃料に用いた飛灰は一部の有害金属含有量と溶出量が多くなる傾向がある。