流通研究
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特集論文 「ゲストエディター 新倉貴士(法政大学)」
日本型オムニチャネルの特質と理論的課題
近藤 公彦
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2018 年 21 巻 1 号 p. 77-89

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抄録

ICTの発展を背景に,小売業の新たな成長モデルとしてオムニチャネルが大きく注目されている。オムニチャネルは歴史的に,電子商取引,クリック&モルタル,マルチチャネル,クロスチャネルから発展し,消費者にシームレスな買い物経験を提供するための統合的なチャネル管理を中心的な課題としてきた。オムニチャネルは米国のそれを標準型として研究されてきたが,その態様は各国の小売環境のもとでの企業の成長プロセスに規定される。米国型オムニチャネルが単一業態オムニチャネルを基本としているのに対し,日本型オムニチャネルは複数の業態から構成される多業態オムニチャネル,およびロジスティクス・ハブとしての店舗ネットワークの2つから特徴づけることができる。この日本型オムニチャネルを理論的に研究する際,多業態オムニチャネル,オムニチャネル・オペレーション,チャネル・コンフリクトとカニバリゼーション,オムニチャネル小売企業の出自,オムニチャネル行動のプロセス,オムニチャネル・ショッパーの特性,定性的・定量的アプローチ,および国際比較の8つの重要な課題が指摘される。

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© 2018 日本商業学会
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