日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
O-1-C06 重症心身障害児施設見学実習における学生の学びに関する研究
藤原 理恵子今村 美幸
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 39 巻 2 号 p. 241

詳細
抄録
目的 小児看護の対象は、健康な子どもから健康障害の子ども、障害をもつ子どもなど多岐にわたる。本学では、重症心身障害児(以下、重症児)の看護も考えて欲しいという思いから、重症心身障害児施設の1日見学実習を行った。しかし、見学実習でどれだけの学習効果があるのかは未知である。そこで、見学実習における学生の学びを分析し、今後の小児看護学実習のあり方を検討することを目的とした。 研究方法 期間:2013年9月〜2014年5月 対象:2013年度の小児看護学実習において重症心身障害児施設で見学実習を行った学生のうち、同意が得られた97名のレポート。 分析方法:学生のレポートに記述された内容を、一文にひとつの意味内容を含むようコード化し、類似するものを統合し、1次コードを作成した。さらに、主題が明確になるまで統合を繰り返し、サブカテゴリー、カテゴリーを抽出した。分析は、共同研究者間で繰り返し検討し、内容の信頼性と妥当性に努めた。 倫理的配慮:研究趣旨、方法を口頭と文書で学生に説明し同意を得た。なお、本研究は大学倫理委員会で承認を得ている。 結果および考察 学生の学びから、【重症児(者)の特徴の理解】【重症児(者)が生活する環境の理解】【重症児(者)との関わり方】【重症児(者)に必要な看護援助】【家族への看護支援】【看護観の深まり】という6個のカテゴリーが抽出された。記述内容の分析から、「実際に見たこと」と「説明内容」が、学生の意識下で合致することで、学生の印象に残る傾向が強いことが示唆された。また、学生が実際に体験したことは印象に残りやすく、看護を考えるきっかけとなっていた。 結論 学生が、「見たこと」「説明されたこと」を学びに変えられるように、教員等による意識的な教育的関わりが必要である。さらに、重症児(者)や家族と関わる時間を増やすなど、学生が体験の中から考えられる実習方法の検討が必要である。
著者関連情報
© 2014 日本重症心身障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top