抄録
目的
他職種と連携した在宅人工呼吸療法支援パス(以下、支援パス)の作成とその効果を検証する。
方法
1.既存の在宅人工呼吸療法マニュアルをもとに他職種の役割を明確化し、ソーシャルワーカー、臨床工学技士とともにパンフレット作成した。
2.支援パスと在宅人工呼吸療法家族用パス(以下、家族パス)を作成し、運用した。
3.退院時に家族へインタビューをした。
4.倫理的配慮は当院の倫理審査委員会の承認を得た。
結果
支援パスは、ケア介入の見取り図と進行状況、アウトカムの達成が一目でわかるように作成した。家族パスは、入院から退院がイメージできるように作成し、入院時に家族へ説明した。支援パスと家族パスを使用した結果、家族からは、「パスは、一覧で示してあり分かりやすかった。」しかし、渡す時期に関しては、「入院時より外来受診時が良かった。入院までに目を通すことができ、流れを知ることができるから。」という言葉が聞かれた。
パンフレットは、他職種の専門性を活かしたものを作成した。これは、初回指導時に渡したが、家族からは、「指導開始前が良かった。いろいろなものに目を通すと混乱してしまうから。」という言葉が聞かれた。
考察
今回作成のパスは、入院から退院までの見通し、退院後の家庭生活が記述されていることで、在宅生活に対する家族の不安を軽減できるものとなった。他職種と連携したパンフレットを作成したことは、より具体的な内容となり、家族に理解を得られたと考える。今回の支援パスは入院時からの介入であるが、家族は入院前からの介入を必要としていることがわかった。入院前から他職種で集まり、専門性を活かし、あらゆる角度から利用者、家族をとらえる必要があると考える。
今後、スクリーニングの段階から他職種と連携がとれるようなアセスメントツールを検討し、継続して取り組む必要がある。