日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
P-1-E04 重症心身障害児に対する日中活動の現状(3報)
−入所および通所施設の活動内容と困っていることを中心に−
矢島 卓郎渡邉 流理也有本 潔木実谷 哲史
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2014 年 39 巻 2 号 p. 286

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抄録
目的 医療型障害児入所施設(以下、入所施設)および医療型障害児通所施設(以下、通所施設)における日中活動の療育内容と実施する上で困っていることを比較し、重症心身障害児者(以下、重症児)の療育の実情について考察することを目的とした。 方法 調査対象:公法人立の医療型障害児入所施設122カ所と通所施設75施設。  調査期間:2012年3月〜5月 アンケート項目:主に療育実績、障害程度、療育活動の内容、職種、療育活動への配慮、療育活動で困っていることなど。 調査方法:郵送法で実施。 結果 回収率:入所施設47カ所で39%、通所施設37施設49%。 療育活動の内容:入所施設は、多い順に集団で音楽活動、音楽鑑賞、楽器演奏、足浴など、通所施設は、楽器演奏、集団で音楽活動、音楽鑑賞、マッサージなどであった。 療育活動への配慮:入所施設は、活動内容、活動の種類、姿勢、職員間の連携など、通所施設は、活動内容、姿勢、表情、職員間の連携など。 困っていること:入所施設は、支援スタッフの配置、参加頻度の調整、活動内容の設定、活動時間の設定など、通所施設は、活動内容の設定、参加者規模の調整、活動時間や活動種類の設定など。 職員:入所施設は、保育士、児童指導員、介護福祉士など、通所施設は、看護師、保育士、生活支援員など。 考察 重症児の入所施設と通所施設では音楽を活用した療育活動が多く、共通していることが認められた。しかし、その内容は入所施設が受動的音楽活動であるのに対して通所施設では楽器を使用する能動的音楽活動と異なっていた。また、最も困っていることは、入所施設はスタッフの配置に対して通所が活動内容の設定と異なっているが、それは利用者の障害程度やスタッフ構成と勤務体制の違いが関係していると思われた。これらなどから、利用者の状況に合った療育支援についてスタッフが努力しつつ模索し苦慮している実情が推察された。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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