日本重症心身障害学会誌
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一般演題
P-1-E05 通所事業利用者への2年間の日中活動の取り組みの経過
−四つ這い行動が再びあらわれるまでの経過の考察−
土屋 早紀桑原 啓吏森 一夫重松 秀夫
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2014 年 39 巻 2 号 p. 287

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抄録
はじめに 通所事業利用者1名に対し、日中活動において自発性を促す取組みを継続実施してきた結果、お気に入りの玩具に向かって四つ這い移動が可能となったので、自発的な四つ這い移動に至るまでの取組み経過について報告する。 対象および方法 当院に週3回通所している、脳性麻痺、知的障害、難治性の症候性全般てんかんのある28歳、女性。取組み開始時は自力座位姿勢までで、自力移動はできなかった。療育者の働きかけに対して好意的な反応を示し、特定の玩具を好むため、運動能力向上のために、1.立位での排尿誘導、2.歩行器による歩行訓練、3.玩具による自発性移動の促進を積極的に行った。 実施内容 1.車椅子から立位でトイレに誘導した。車椅子に乗るまでは、トイレから立たせるときにも、両脇を支えて歩行の練習を行った。1日3〜4回実施。2.歩行器を用い毎回約150m歩行訓練を行った。歩行姿勢を保持するために歩行器の高さの調整を行った。3.対象が好む玩具に手を触れることができたら、その玩具を用いて一緒に歌い、自力移動の動機付けを行った。さらに、玩具に手を伸ばせるようになってからは、机上に載せたスイッチを押せたら対象の好む玩具を見せるようにした。 結果 1.トイレでの排尿数が増えた。また立位がスムーズにできるようになった。2.歩行姿勢や歩行パターンが改善した。3.積極的に玩具に手をのばせるようになり、また取組み場面以外でも、玩具やスイッチを見つけると自ら手を伸ばすようになった。さらには、離れたところにあるスイッチを四つ這いで押しに行こうとするようになった。 考察 排尿誘導に伴う立位移動や歩行訓練を行い、体幹が安定してきたと同時に、好きな玩具を用いることによって、自ら動こうとする動機付けができたことで、自発的な四つ這い移動が可能になったと考えられた。対象の特性を把握し、継続可能な課題設定で取組むことの重要性が認識された。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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