日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
症例報告
バルプロ酸と手術の影響が推測された急性壊死性膵炎の1例
水野 勇司相部 美由紀スビヤント ケイジ中山 秀樹
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2014 年 39 巻 3 号 p. 481-486

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抄録
重症心身障害児(者)の中には、嘔気、嘔吐、腹部膨満などの消化器症状を呈する例は少なくなく、その原因は多岐にわたり、適切な診断治療が求められる。嘔気と腹部膨満で発症し、約1日の経過で急性死した重症心身障害者の33歳女性例を経験した。腹部膨満、脱水、炎症反応の上昇、多臓器不全、混合性アシドーシス、高アミラーゼ血症を認めた。腹部X線では胃と右下部の腸管内の空気貯留による拡張像を認めた。病理解剖の結果、急性壊死性膵炎と腹膜炎が主因と判明した。膵炎の原因は、バルプロ酸による薬剤性のほかに、喉頭気管分離術と噴門形成胃瘻造設術による胃拡張も誘因と推定された。近年喉頭気管分離術や噴門形成胃瘻増設術を行う例が増えており、今後同様の合併症がおこる可能性に注意が必要である。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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