日本重症心身障害学会誌
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ランチョンセミナー3
難治てんかんの新たな治療について
髙山 留美子
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2016 年 41 巻 2 号 p. 197

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抄録
Kwanらによるてんかん発作予後研究では、63%が発作抑制され、37%で発作は続いていた。1剤目で発作抑制に至る割合は47%、2剤目は13%、3剤目あるいは複数の薬剤では4%と報告している(N Engl J Med 2000)。したがって1剤目で発作抑制が得られない時、以後の抗てんかん薬の有効性は低くなる。Erikssonらによるてんかん分類と発作予後研究では、症候性局在関連てんかん、West症候群、Lennox-Gastaut症候群で発作抑制に至らない比率が高いと報告している(Epilepsia 1997)。またWest症候群、Dravet症候群、Lennox-Gastaut症候群等のてんかん症候群においては、難治てんかんのみならず、認知・行動障害に関して、てんかん性活動そのものが重症な障害を引き起こし、継時的に悪化する状態であるてんかん性脳症を引き起こす。てんかん発作が続くことによる発達、認知、心理、精神、社会的な影響を考慮し早期に発作抑制をえたい一方、抗てんかん薬による副作用もあり、適切なてんかん治療が求められる。2006年ガバペンチン、2007年トピラマート、2008年ラモトリギン、2010年レベチラセタムと新規抗てんかん薬が相次いで本邦に導入された。その後オーファンドラッグとして2012年Dravet症候群に対しスチリペントール、2013年Lennox-Gastaut症候群に対しルフィナミドが発売された。そして本年は、新規の作用機序(AMPA型グルタミン酸受容体に対する選択的な非競合的拮抗作用)を有するぺランパネルが発売された。これらの新規抗てんかん薬はそれ以前の抗てんかん薬にはない作用機序もあり、それぞれに有効なてんかん診断、発作型があり、またそれぞれに特徴的な副作用も認められる。どの発作型に、どのタイミングでどの新規抗てんかん薬を選択していくべきかの使い分けと使いこなしが重要となってくる。本セミナーでは、Lennox-Gastaut症候群に対するルフィナミドの使用経験を中心に、新規抗てんかん薬の使い分けと使いこなしについて説明する。 略歴 氏名: 髙山 留美子(たかやま るみこ) 年齢: 44歳 学歴: 平成9年 札幌医科大学医学部医学科卒業 平成18年 札幌医科大学大学院医学研究科卒業 職歴: 平成9年4月~10年3月 札幌医科大学医学部付属病院  平成10年4月~13年3月 市立釧路総合病院    平成13年4月~14年3月 総合病院浦河赤十字病院  平成14年4月~15年3月 国立療養所八雲病院  平成15年4月~18年3月 札幌医科大学付属病院  平成18年4月~20年9月 青森県立中央病院 平成20年10月~25年3月 NHO静岡てんかん・神経医療センター 平成25年4月~ 北海道立子ども総合医療・療育センター  資格:日本小児科学会専門医、小児科神経学会専門医、てんかん専門医
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