日本運動器看護学会誌
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Print ISSN : 2186-635X
研究報告
人工膝関節全置換術を受けた高齢者の社会参加に影響を及ぼす要因
鳥居 千洋東野 督子
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2024 年 19 巻 p. 037-046

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抄録

【目的】人工膝関節全置換術(Total Knee Arthroplasty: TKA)を受けた高齢者が他人と関わる活動である社会参加に影響する因子を明らかにする.【方法】TKA後に自宅で生活する高齢者99名(男性15名,女性84名:平均年齢75.9歳(標準偏差±5.4))を対象とした.調査内容は,現在と手術前の『社会参加の状況』として「地域への寄与」「自己の啓発」,『個人因子』として「手術前の社会参加への関心の有無」「身体状況」,『環境因子』として「安心生活環境」「相互交流環境」「家族環境」を尋ねた.「地域への寄与」活動と「自己の啓発」の活動の得点を従属変数としてロジスティック回帰分析を行った.【結果】手術後に社会参加を行っていたのは88名(88.9%)であり,「地域への寄与」活動に影響する要因は「手術後の経過期間」「疼痛が強い」「術前から地域への寄与活動に関心がある」であった.「自己の啓発」活動は『環境因子』の「安心生活環境」「相互交流環境」が影響していた.【考察】社会参加の支援を行う際には,痛みの出現状況を確認したうえで行うことが望ましい.また,TKA後の社会参加には環境因子も影響することが示唆された.

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© 2024 日本運動器看護学会
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