日本看護技術学会誌
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実践報告
血圧測定技術習得に向けた教材用血圧計の開発(第二報)
―教材用血圧計4号機を活用した教育効果の検討―
児玉 裕美萩原 智子岡田 なぎさ辻 慶子仲前 美由紀鷹居 樹八子
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2018 年 17 巻 p. 114-119

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抄録
 看護学生が血圧測定技術の習得に効果的な練習ができることを目的に, 減圧速度と測定値が可視化される教材用血圧計の開発を行った. 初代の1号機から改良を重ねた3号機では, 「減圧速度」の技術習得には効果を認めたが, 「コロトコフ音の聴き取り」には効果を認めず, 測定値検出精度が低いことが理由として考えられた. そこで測定値検出精度を高めた4号機を完成させ, 教育効果を検討した. 研究対象は, 看護学科1年生で3号機を使用して練習した58名 (以下, 3号機使用群) と4号機を使用して練習した54名 (以下, 4号機使用群) である. 「減圧速度」は, 3号機使用群同様, 4号機使用群でも技術習得に効果を認めた. 「コロトコフ音の聴き取り」は, 4号機使用群が3号機使用群より正しくできていた (P<0.05) . 教材用血圧計4号機の測定値検出精度が高まったことで, 学生は自己の技術を正確に振り返ることができ, 効果的な練習につながったと考えられる.
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© 2018 日本看護技術学会
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