日本看護技術学会誌
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手洗い後の洗面カウンターの水滴拭き取りによる手指汚染の検証
新井 直子砂見 緩子高橋 幸子斉藤 倫代伊藤 文子加藤 志保子堀内 裕子寺山 範子後藤 一雄
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2018 年 17 巻 p. 26-32

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抄録

 臨床現場では, 手洗い後に手を拭いたペーパータオルで洗面カウンター表面環境の水滴を拭き取る行為が日常的にみられる. 本研究では水滴拭き取り行為による手指の汚染の可能性を, ATP (Adenosine Tri Phosphate : アデノシン三リン酸) を用いて検証することを目的とした. 対象は看護学生および教職員13名とし, 無菌手袋を装着した状態で, 流水手洗い後にペーパータオルで洗面カウンター表面環境の水滴を拭き取る前後の手袋表面 (手掌・指先・指間) のATPを測定し, 拭き取り前後のATPの比較, 拭き取り後のATPと実験環境のATP, 使用したペーパータオルに関する関連を検討した. その結果, 手掌・指先・指間いずれも拭き取り後にATPが有意に増加し, 洗面カウンター表面環境の水滴を拭き取る行為は, 手指の汚染を引き起こす可能性を示唆した. 手袋表面と測定環境のATPおよびペーパータオル枚数に相関は認めなかった. 本結果は, 手洗い後の水滴拭き取り行為に注意喚起を促すものである.

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© 2018 日本看護技術学会
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