日本看護技術学会誌
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その他
臨床現場で活用可能な方法で行う食前の手浴が生体に及ぼす効果
菅原 啓太
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2020 年 19 巻 p. 140-145

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抄録
 食事摂取を促すケアとして, 手浴が活用できるかを検討するために, 本研究では, 臨床現場で活用可能な方法で行う食前の手浴が生体に及ぼす効果を, 自律神経活動, 心拍数, 血圧の指標を用いて明らかにすることを目的とした. 被験者は, 健康な男性19名 (21.9±3.6歳)とし, 実験群 (11名) と対照群 (8名) に順次割り付けを行った. 手浴は, 40℃の温湯に両手を浸漬した後, 石鹸で洗浄し, 再度浸漬した後, 乾いたタオルで水分を拭き取ってもらう方法を採用した. 対照群は空のベースンを用いたことと石鹸を使わなかったこと以外は, 実験群と同じ方法とした. その結果, 食前に実施する手浴は, 副交感神経活動が賦活化するまでには至らないが, 亢進した交感神経活動を安定したバランスに整える可能性を示唆した. このことから, 交感神経活動の亢進によって消化管の運動および分泌機能が抑えられることを防止するケアとして, 手浴を活用できる可能性が推察された.
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© 2020 日本看護技術学会
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