2022 年 21 巻 p. 23-28
昨今のCOVID-19感染拡大に伴い対面下における基礎看護学実習が困難となり, 模擬患者と学生代行者を活用したシミュレーション演習を実装した完全遠隔型実習という新たな取り組みを行った. 実習終了後に履修者である学部2年生97名を対象にWebアンケート調査を実施し遠隔実習における可能性と課題を検討した. アンケート回答率は38.1%で, 遠隔シミュレーション演習について10段階で評価を得たところ, 平均7.38点であった. 模擬患者との関わりにリアルさを感じ臨床実習の疑似体験ができた, 看護実践の流れを体験できたという評価が得られた一方で, Webシステム上の不調等を含め遠隔で模擬患者と関わることに困難があったという意見もみられた. 完全遠隔型実習では実際に看護実践ができない等の課題もあるが, 学生目線や画角に配慮した複数カメラの活用などの工夫を施すことで, シミュレーション教育の利点を活用した完全遠隔型実習の有効性が推察された.