2023 年 22 巻 p. 77-87
目的:在宅療養者と施設入所者を援助する看護・介護職を対象に腰痛実態および腰痛の起こり方と腰痛発症時の姿勢との関連を明らかにする.
方法:訪問看護・介護事業所や介護老人福祉施設の計7施設に勤務する者を対象に, Googleフォームにて無記名式調査を実施した. 対象者の属性・腰痛実態は, 看護・介護職別に全数と割合を算出した. また, 腰痛の起こり方を「急激に起こった」と「徐々に起こった」の2群に分け, 腰痛発症時の姿勢との関連をχ2検定を用いて分析した.
結果:有効回答297名. 腰痛有訴率は, 看護職87.5%, 介護職76.2%であった. 看護・介護職ともに, 腰痛発症時の姿勢は「中腰姿勢」が最も多く, 看護師の「長時間の立ち作業姿勢」で, 「徐々に起こった」と回答した者が有意に多かった.
結論:在宅療養者と施設入所者を援助する看護・介護職の腰痛発症率は, 病院を対象とした調査と同様に高値であった. さらに, 看護・介護動作時の「中腰姿勢」や「長時間の立ち作業姿勢」による腰部の筋負担の蓄積が腰痛発症に関連していることが示唆された.