2025 年 24 巻 p. 37-46
清拭時の過度な摩擦刺激はさまざまな皮膚障害を引き起こすリスクを有し, 清拭圧はケアの質を左右する. しかし, 看護学生に清拭圧の重要性を伝え, どのように実践すべきかを教育するプログラムはこれまで存在しなかった. 本研究の目的は, 看護学生の最適な清拭圧習得を促す新たな清拭技術教育プログラム (清拭圧教育プログラム) を開発することである. 本研究は対照条件を伴う1群前後比較デザインとし, 2年次看護学生21名を対象とした. 対象者は通常講義・演習 (対照条件) の約1ヵ月後に経験学習モデルを理論的基盤とした清拭圧教育プログラム (介入条件) を受講した. 清拭圧は対照・介入条件の前後に測定し, 最適な清拭圧である弱圧 (10-20mmHg) の習得率を条件間比較した. 知識テストは対照・介入条件後に測定した. 清拭圧教育プログラムは通常講義・演習にくらべて, 弱圧清拭習得率と知識テスト総合点を統計学的に有意に高め, その有用性が示された. 弱圧清拭習得には知識の提供だけでは不十分であり, 経験学習による清拭圧の体感が重要になると推察された.