2020 年 14 巻 p. 1-9
国語科における文字の指導では、健常児に対しても発達障害児に対しても“書く動作を見せる”という方法や、スマートフォンやタブレット端末を用いた筆順学習が行われている。しかし眼球運動の苦手さを抱える発達障害児は、こういった学習方法では正確に視覚情報を入力できていない可能性がある。本研究では、健常成人、健常児、発達障害児における筆順の提示方法の違いによる眼球運動と視線の関連について、および発達障害児1事例に対する支援方法を検討した。本研究で実施したPC課題、板書課題における視線の動きは、眼球運動検査の追視率や注視率と関連することが示唆された。