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北海道特別支援教育研究
Online ISSN : 2436-5246
Print ISSN : 1882-2002
ISSN-L : 1882-2002
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北海道特別支援教育研究第14巻1号
筆順の提示方法による眼球運動と視線の関連について
―発達障害児1事例に対する支援方法の検討―
伊藤 明莉, 池田 千紗, 齊藤 真善
原稿種別: 研究論文
2020 年 14 巻 p. 1-9
発行日: 2020年
公開日: 2022/01/07
DOI
https://doi.org/10.50964/jsneh.14.0_1
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国語科における文字の指導では、健常児に対しても発達障害児に対しても“書く動作を見せる”という方法や、スマートフォンやタブレット端末を用いた筆順学習が行われている。しかし眼球運動の苦手さを抱える発達障害児は、こういった学習方法では正確に視覚情報を入力できていない可能性がある。本研究では、健常成人、健常児、発達障害児における筆順の提示方法の違いによる眼球運動と視線の関連について、および発達障害児1事例に対する支援方法を検討した。本研究で実施したPC課題、板書課題における視線の動きは、眼球運動検査の追視率や注視率と関連することが示唆された。
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(1450K)
相談ケースから示された自閉症スペクトラム障害及び学習障害の疑いのある子どもの知的機能と感覚特性、適応行動の特徴
片桐 正敏, 蔦森 英史, 萩原 拓
原稿種別: 研究論文
2020 年 14 巻 p. 11-18
発行日: 2020年
公開日: 2022/01/07
DOI
https://doi.org/10.50964/jsneh.14.0_11
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本研究では、WISC-Ⅳ、感覚プロファイル、Vineland-Ⅱ適応行動尺度をASD及びLDの疑いのある子どもに対して実施し、この3つの検査から見えてきた特徴を整理し、学校教育現場における包括アセスメントの有用性について考察することを目的とした。研究参加者した対象児は、ASDのある幼児児童生徒14名、LDのある、または疑いのある児童生徒10名とその保護者であった。本研究の結果から、ASDのある幼児児童生徒では、適応スキル及び感覚偏奇を適切に評価でき、LDがある児童生徒では、知的機能が平均か下回る場合、困り感の所在と対応を考える上で、包括アセスメントは有用性であることが示唆された。
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(838K)
大学生における社会的同調圧に対する自閉症スペクトラム傾向および自己肯定感の影響について
齊藤 真善, 吉田 真代
原稿種別: 研究論文
2020 年 14 巻 p. 19-27
発行日: 2020年
公開日: 2022/01/07
DOI
https://doi.org/10.50964/jsneh.14.0_19
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大学生の自閉症スペクトラム傾向(ASD傾向)および自己肯定感と社会的同調圧との関係についてAsch(1952)、吉武(1987)の実験を参考に検討した。具体的には、音の長さを判断する課題において、間違った回答を行う多数派の意見の聴取が、自己の判断にどのような影響を与えるのか定量的に評価した。その結果、ASD傾向の高い学生ほど、多数派の意見の影響を受けずに正しい回答を行い、多数派の意見に同調しない傾向が認められた。社会的同調圧の知覚の低さは、場面によって消極的・積極的な意味合いがあることから、同調性の低い学生に対する指導の配慮について考察した。
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(1006K)
知的障害児と小学生の交流における活動の共有を可能にする要因の検討
田名部 沙織, 細谷 一博
原稿種別: 実践報告
2020 年 14 巻 p. 29-35
発行日: 2020年
公開日: 2022/01/07
DOI
https://doi.org/10.50964/jsneh.14.0_29
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本報告の目的は、知的障害特別支援学校と小学校との間で行われた学校間交流を取り上げ、知的障害特別支援学校児童と小学生の間の交流活動への支援を通して、活動の共有に至った要因について検討することである。本報告では、学校間交流を計4回実施し、知的障害特別支援学校に在籍するA児と交流相手であった小学生の児童を分析対象とした。分析はVTR記録を使用し、活動共有時間とエピソードを取り出した。なお、学校間交流は、1回目、2回目と3回目、4回目では交流相手が異なっている。その結果、活動内容を継続し、支援者である教員が小学生に関わり方に関する助言をすることで、双方にとって意味のある活動になりうることが考えられた。今後、交流学習を通した障害のある児童に関する効果をさらに検討していくことが課題といえる。
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