日本栄養・食糧学会誌
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オリーブ葉茶の継続飲用が体格や糖・脂質代謝に及ぼす影響に関する探索的検討
荒木 理沙藤江 敬子中田 由夫鈴木 浩明松井 幸一植松 勝太郎柴﨑 博行安藤 貴彦植山 ゆかり礒田 博子橋本 幸一
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2018 年 71 巻 3 号 p. 121-131

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抄録

オリーブは, 果実だけでなく, 葉にもオレウロペイン等のポリフェノールを豊富に含んでいる。この点に着目し, オリーブ葉茶が生産されているが, ヒトにおけるオリーブ葉茶の機能性は明らかになっていない。そこで, 血清LDL-コレステロール (LDL-C) 濃度が境界域または軽度高値の40‐70歳非糖尿病男女を対象とし, 試験飲料としてオリーブ葉茶と緑茶を用いたランダム化2群並行群間比較試験を実施した。12週間の介入によって, オリーブ葉茶群でのみ, 体重 (p<0.05) と腹囲 (p<0.01) が有意に減少した。このことから, オリーブ葉茶が緑茶に比べて体重や腹囲の減少に有効となる可能性が示唆され, オリーブ葉に特有のポリフェノール等の機能性成分の関与が考えられた。なお, オリーブ葉茶群ではLDL-C濃度の低下傾向 (p=0.054) がみられたが, 明確な糖・脂質代謝改善効果を認めるには至らなかった。オリーブ葉茶がヒトの健康に及ぼす影響について, 今後さらに検討すべきと考えられた。

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© 2018 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
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