抄録
硝酸加水分解法によるコリンのライネッケ定量法 (Ackerman法) は操作が簡易で殆んどあらゆる試料に適用出来る利点をもつが, 標準偏差が大きく, 結果がやや不正確である。著者はこの方法を検討し, n-propano洗灘時にNa2CO3, NaNO3が析出し, 結果を不正確にすること, 水解温度は800℃前後が適当であること等を知り, 更に他の条件についても検討を加えて, 食品及び飼料分析に一応適用の出来る方法を設定した。終りに終始御指導をいただいた学部長西本卯三博士及び中村定市講師, 資料を御送り下さつたU. S. Dep. of Biochem. and Nutrition, Dr. C. J. Ackcrman並びにBeckman Spectrophotometerの使用にあたり御援助をいただいた農学部栄養化学研究室の方々に深謝致します。