栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
甘藷β-アミラーゼに及ぼすビタミンB類の影響
(第2報) ビタミンB2, B6, ニコチン酸B12及びB1と此等ビタミンの各々との混合物の影響
一瀬 義文馬場 輝子
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1958 年 11 巻 3 号 p. 156-158

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抄録
(1) 甘藷βーアミラーゼ (以下アミラーゼと略) に予めビタミンB2 B6, B12 (フレスミンを用いた), ニコチン酸 (以下B2, B6, B12, NA等と略) 及びビタミンB1 (以下B1と略) とこれ等B類ビタミンの各々との混合液を加えた場合の時間, 及び温度の差はアミラーゼの活性度には殆んど影響を及ぼさなかつた。
(2) アミラーゼに予め (1) と同様のビタミン類を加えたもの, 基質に予め其等を加えたもの及び酵素基質上記ビタミン類の三者を同時に混合したもの等の間には酵素活性度に及ぼす影響に関しては5%の危険率で有意の差を認めなかつた。
(3) B2, B6, B12, NA等を夫々単独にアミラーゼに加えた場合は, その活性度に殆んど影響を及ぼさなかった。
(4) B1とB2, B1とB6, B1とNA等の各混合液をアミラーゼに加えた場合はB1だけを加えた場合よりも阻害率が増加した。
(5) B1とB12との混合液をアミラーゼに加えた場合はB1による阻害を僅かに軽減した。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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