栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
混合蛋白質へのアミノ酸補足効果 [II]
日本食混合蛋白質へのThreonine補足効果に関するシロネズミ実験
村田 希久宮川 久邇子池畑 秀夫広内 満代伏崎 峯子
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1961 年 14 巻 3 号 p. 183-187

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抄録

1957年度国民栄養調査結果にあらわれた食品群を配合し, 主な食品から由来する蛋白質の割合淡米から32%, 魚から32%, 麦から18%, 大豆から8%その他から10%という様な混合蛋白質の飼料について, そのNレベルを08%になるようコンスターチでうすめ, 無機塩類と脂肪は元の乾燥飼料と同じくなるように補正したものを基本飼料とし, 三回にわたるシロネズミ飼育試験により, L-Lys, DL-Thr, DLもしくはL体のMetとTryなどの補足効果について, これらの添加レベルや組合せを変えて実験を行なった。その結果, この基本飼料への0.2%DL-Thr単独添加はシロネズミの成長その他にかなり著るしい効をしめし, その効は0.2%L-Lys同時添加により更に幾分増強された許りでなく, 各0.08%もしくは0.2%のDL-MetとDL-Try補足により見られた悪影響は0.2%DL-Thrの同時添加もしくは各0.2%DL-Thr, L-Lysの同時添加によって打消され, 更に動物の成長に対して優れた結果を与えた。
また0の8%DL-MetやDL-Tryの害はL体のMetやTryでは認められず, 計算上不足すると考えられる量の各004%DL-MetとDL-Try (0.04%LMet, 0.02%L-Try相当量) でも害は見られなかった許りでなく, 0.04%L-Met添加は幾分補足効果をしめした。尚本実験において少レベルを増した0.08%L-Met, 0.04%L-Tryの添加で見られなかった効果が, これに更に0.2%DL-Thrを補足することによって協同の効果が明らかにあらわれた。
本実験に用いた飼育動物ならびにビタミン類とアミノ酸をご提供下され, また種々ご教授をいただいた武田研究所に対し, 又必須アミノ酸研究委員会委員島薗教授に対し深謝の意を表す。
(要旨の1部は第14回栄養食糧学会総会シンポジァムに, 1部は第5回国際栄養学会 (於Washington D. C.) において発表)

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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