栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
カステラに対するみずあめ添加の効果について
水分含量の変化と人工消化率
飯盛 幸子
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1964 年 16 巻 5 号 p. 397-400

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抄録
1. カステラの製造にあたって, その保水性, 人工消化率など, 品質の向上に対する水アメ添加の影響について研究した。
2. 焼きあげたカステラを肉眼的に比較した場合に, 水アメを加えたカステラはしっとりと焼きあがり, 粘弾性が認められ, 砂糖だけの時はやや組織がもろく, ぼろぼろした感じである。
3. 水分含量とその減少率は, 砂糖を加えた時に比べ水アメを加えた時に製品の水分含量が多く, かつその減少率は小さいことが認められたが, このことは水アメを添加したカステラがいわゆるしっとりした感じに焼きあがり, しかもその感じが永続きし易いということとよく一致する。
4. 水アメを加えたカステラは砂糖だけのものより, 人工消化率はやや大であるという傾向を認めた。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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