栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
変敗油の調理に及ぼす影響 (第23報)
調理油の泡延距離と揚げ物成分の変化について
梶本 五郎
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1964 年 16 巻 6 号 p. 506-509

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抄録
泡延距離 (油脂の疲れ度合を表し, 泡延距離が長くなるほど, その油脂の疲れは著しい。) 26mm, 32mm, 54 mm, 80mmと異なる4種類の大豆油で, じゃがいも, たまねぎ, ふだん草葉および鯨肉などを180℃で3分間あげ, 揚げ物に吸着する油脂量, ビタミンCの分解率, 色調の変化, 灰分の減少割合などを求めた。
その結果
1. フライ油の泡延距離が長くなるにしたがい, じゃがいも, 練小麦粉に吸着する油脂量は増加した。
2. 泡延距離が長くなるにしたがい, たまねぎ, ふだん草葉のビタミンCの分解率は高い。
3.泡延距離が長くなるにしたがい, ふだん草葉の色調が白色化する。
4. 泡延距離が長くなるにしたがい, 鯨肉の灰分減少量が多く, ふだん草葉の場合には少ない。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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