抄録
製造直後および貯蔵後の脱脂粉乳を用いて, スープ5種, プリン5種およびプレインミルクを調理し, 東南アジア出身の42人のテーストパネルメンバーにより, 2種類のミルクのこれら食品に及ぼす影響を調査した。各サンプルの評価は評価用紙にて行なった。結果は以下の通りである。
1. 各メンバーの判定には, かなり広い幅があったが同一サンプルに対する各人の評価には大差がなかった。
2. 大部分のメンバーは, これらミルクを含む食品に対し, “好き” の表示をした。よって, これら食品を東南アジア諸国および本邦に導入することの可能性は少なくない。
3. スープ, プディングでは, 使用した2種のミルク間の差はみられなかった。
4. 一方, プレインミルクでは両老にかなりの差が認められた。
5. よって, 貯蔵後の脱脂粉乳は飲料とするより食品調理用として利用する方がより望ましい。