栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
老化に関する栄養学的研究 (II)
白米食によるネズミの長期飼育試験
小柳 達男市川 收星野 忠彦鷹觜 テル及川 桂子
著者情報
ジャーナル フリー

1969 年 22 巻 2 号 p. 95-101

詳細
抄録
ビタミンBの少ない白米に片寄り, 食塩の多い食事をしている水田地帯の人々は老化しやすいといわれている。そこで高食塩, 低タンパク質の白米食を組立てて農村食の代表とし, これら成分を変更したものを用いてネズミの長期飼育試験を行なった。
その結果飼料中の食塩濃度を2.5%から1%に減らしただけで腎臓の糸球体腎炎, 褐色色素沈着その他の退行変化が著しく減った。食塩を減らしたほかタンパク質とビタミンB類を増すと白米に粉乳を配合したものと差がないくらい良好な組織像を示した。白米ととうふの配合ではネズミにヨードの不足が生じ甲状腺が肥大した。
著者関連情報
© 社団法人日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事
feedback
Top