抄録
シロネズミをショ糖, 乳糖, ガラクトースの3種類の糖食群と市販飼料の4群に分けて飼育し, 糞中細菌数とコレステロール蓄積量との関係が調べられた。 好気的に培養した場合, 一般好気性菌と大腸菌は糖食群の方が市販飼料群より多く, 乳酸菌は逆に糖食群の方が少なかった。 そして3種類の糖食群の間ではいずれの糞中細菌数も差がなく, 嫌気的に培養した場合と差がなかった。 コレステロール投与時に, 乳糖食群の血しょうおよび肝臓中のコレステロール値が特に高くなるが, 糞中細菌数は他群と変わらず, 本実験の範囲内では両者の関連は見出されなかった。