栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
米の発芽期における糖化酵素と少糖類
高橋 布往後藤 由美子下村 得治
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1971 年 24 巻 8 号 p. 434-437

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抄録

うるち米 「新雪」 種の発芽過程におけるアミラーゼおよびマルターゼ活性, 糖含量および糖成分の変化を調べた。 その結果, 酵素活性の低い発芽初期の段階ではグルコース, フラクトースおよびスクロースしか認められないが酵素活性が増加するとともに糖含量も増加し, 糖成分も二糖類, 三糖類および四糖類と推定される少糖類の生成が認められた。
発芽中に生成された二糖類のうちスクロース, ニゲロース, マルトース, コージビオースおよびイソマルトースを単離, 同定した。 生成量はスクロース>マルトース>イソマルトース>コージビオース>ニゲロースの順で, イソマルトース, コージビオースおよびニゲロースはマルターゼの糖転移作用によって生成されたものと考察した。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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