1972 年 25 巻 6 号 p. 454-457
カビに汚染されたとうがらしより分離したAsp. nigerの発育と, とうがらしの辛味成分であるカプサイシン (混合物) との関係について検討したところ次のような結果を得た。
(1) Asp. nigerの菌体発育量はカプサイシン濃度が増すにつれて減少するが, 0.3mg%から0.5mg%の低濃度の添加ではカビの発育はかえって助長された。
(2) 培養液に添加したカプサイシンは, Asp. nigerの培養3日目では約半量となり, 12日間培養ではほとんど消失することが認められた。