1972 年 25 巻 6 号 p. 458-461
生しいたけの乾燥粉末あるいは, しいたけより分離したeritadenineの結晶を含コレステロール飼料に添加し, 雄成熟白ネズミの血漿, 肝臓, 副腎コレステロール含量ならびに肝脂質量に及ぼす影響を観察し, さらに糞中ステロール排泄ならびにコレステロールの主要代謝産物である胆汁酸の糞中排泄量を測定した。
しいたけ粉末を添加した場合には, 有意的に血漿コレステロール, 副腎コレステロールならびに肝総脂質量は低下し, 胆汁酸の糞中排泄量は有意的に多かった。肝臓コレステロール, 糞中ステロール排泄量については差異が認められなかった。
eritadenineを投与した場合には, 血漿コレステロールのみに影響が認められ, 有意に低下作用を示していた。