栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
糖尿病白ネズミのインシュリン応答性について
片山 洋子須川 洋子前川 ソヨ子
著者情報
ジャーナル フリー

1973 年 26 巻 3 号 p. 185-189

詳細
抄録

アロキサン糖尿病白ネズミにインシュリンを1, 3, 5週間連続投与した場合の応答性について観察した。
1) インシュリンの連続投与によってアロキサン糖尿病白ネズミの体重増加は, 投与しないものにくらべて有意に良好であった。
2) 一方, 飼料の摂取量はインシュリンを投与したものとしないものの間で有意な差は認められなかった。
3) 糖尿病の高血糖に対してインシュリンは注射後90分位までしか低下作用を示さなかった。
4) アロキサン糖尿病の血中インシュリン濃度は正常値にくらべて非常に低く, これにインシュリンを注射しても2時間後には低い値にもどってしまう。またインシュリンを連続投与することによって, インシュリンの内因性の分泌が少なくなる傾向がみられた。

著者関連情報
© 社団法人日本栄養・食糧学会
前の記事
feedback
Top