アロキサン糖尿病白ネズミにインシュリンを1, 3, 5週間連続投与した場合の応答性について観察した。
1) インシュリンの連続投与によってアロキサン糖尿病白ネズミの体重増加は, 投与しないものにくらべて有意に良好であった。
2) 一方, 飼料の摂取量はインシュリンを投与したものとしないものの間で有意な差は認められなかった。
3) 糖尿病の高血糖に対してインシュリンは注射後90分位までしか低下作用を示さなかった。
4) アロキサン糖尿病の血中インシュリン濃度は正常値にくらべて非常に低く, これにインシュリンを注射しても2時間後には低い値にもどってしまう。またインシュリンを連続投与することによって, インシュリンの内因性の分泌が少なくなる傾向がみられた。