栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
マーガリンの一般性状ならびにステロール組成について
最近の家庭用マーガリンの一般特性について (第1報)
兼松 弘丸山 武紀木下 葉子新谷 勳今村 正男
著者情報
ジャーナル フリー

1976 年 29 巻 1 号 p. 39-54

詳細
抄録
市販家庭用マーガリンのカップ入ソフト型7種, カルトン包装ハード型8種について, そのステロール組成比, 含有量および合成酸化防止剤, 合成保存料を分析してそれらの表示の確認を行なうとともに, 一般性状の分析を行なってそれらの夏, 冬季製品間の比較を行なった。その結果,
1) 一般性状ではいずれも夏, 冬季製品間にほとんど差がなく, 年間通してほぼ一定した品質のものであった。ソフト型とハード型では, IVのみソフト型のほうが高く, 液体植物油配合割合の多いことを示していた。
2) 合成酸化防止剤, 合成保存料ともに検出せず, 表示されていない事実と一致した。
3) ステロールの分析結果, コレステロールを全試料より検出したが, いずれも微量であり表示どおり植物油脂のみから製造されたものであることが証明された。さらに原料油脂種別名の表示についても, サフラワー油の表示のあった試料H, Jよりサフラワー油の特徴であるアベナステロールを検出して, その表示と対応することができた。
著者関連情報
© 社団法人日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事
feedback
Top