栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
Sucrase活性の変動におよぼす高果糖食の影響
片山 (須川) 洋子山中 成子
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1978 年 31 巻 2 号 p. 199-203

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抄録
sucrase活性におよぼす高果糖食の影響をしらべるために, 白ネズミを高果糖食群, 高ブドウ糖食群, 高澱粉食群および飢餓群に分け, いずれも1日3時間のmeal-feedingで4日間または2週間飼育した。
1) 高果糖食群のみが, とくに4日間のmeal-feedingにおいて, 小腸粘膜が著しく増加していた。
2) Brush borderの重量も, 4日間のmeal-feedingで高果糖食群のみが飢餓群にくらべて有意な増加を示した。
3) 小腸粘膜の増加傾向に対応してsucrase活性は上昇していた。高果糖食群のsucrase活性は小腸粘膜の重量あたりでもたん白質あたりでも他の群よりも大きかった。
4) brush borderのsucrase比活性は各群の間に差がみられなかった。すなわち, 食餌中糖質源のちがいによる差は認められなかった。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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