抄録
0.5%たん白食の8週間の飼育により, 低栄養状態を誘導し, 18%たん白食への変更により, 栄養状態の回復を示すことが体重増加, 飼料効果, 血液学的所見および血清の生化学的検索により確認された。
この場合低栄養状態において喪失していたツ反応活性は, 1週目で40%, 2週目で100%, 全例が回復した。一方, 補体活性は低栄養状態で低下の傾向にあったものが, 1週間の栄養回復によって全例が正常値を示した。
この所見により個体の保全に対し, 細胞性免疫の低下を補体価の上昇でこれを補償していることが推測された。