日本栄養・食糧学会誌
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ラット小腸粘膜における二糖類の水解ならびに吸収に及ぼす食餌中の糖質比率の影響
篠原 久枝辻 義光山田 和彦細谷 憲政
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1986 年 39 巻 1 号 p. 35-41

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抄録
成熟ラットを糖質比率を変化させた食餌で飼育した場合の, 小腸粘膜二糖類水解酵素活性ならびに, 反転腸管を用いて水解された二糖類由来のグルコースによるNa+依存性の誘発電位 (ΔPD) を観察して, 消化と吸収過程の関連性について検討した。
1) 小腸粘膜のマルターゼ, スクラーゼ, イソマルターゼ活性ならびにトレハルロースの水解活性は, 摂取する糖質量の増加に対応して増大していた。しかしながら, トレハラーゼ活性はまったく影響を受けなかった。
2) 糖による誘発電位 (ΔPD) は, グルコース, マルトース, スクロース, イソマルトース, トレハロースならびにトレハルロースのすべての糖において, 摂取糖質量の増大に伴って増大した。また, グルコースによるΔPDと各二糖類によるΔPDの間には高い正の相関がみられた。
3) 5%食群ならびに70%食群の場合にも, 二糖類水解活性の基質のKm値には変化はなく, Vmax値に変動がみられた。一方, 糖による誘発電位のKt値は, いずれの群も同様であったが, ΔPDmax値は70%食群において増大しており, 質的よりはむしろ量的な変動を示した。
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