日本栄養・食糧学会誌
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食品中のニッケル含有量と1日の摂取量
石松 成子
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1988 年 41 巻 3 号 p. 227-233

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抄録

1985年北九州地区の食事調査の結果から成人男女6名の3日間の日常食を分析試料としてニッケル含有量を測定した。また料理の原材料となった食品39品目とさらに米は九州各県・山口県各地から71種収集して測定した。この分析値から1日のニッケル摂取量を推定した。得られた結果はつぎのとおりである。
1) 主食である米中のニッケル含有量の分布は対数正規分布を示し, 算術平均22μg/100g, 幾何平均14μg/100gで試料間に差がみられた。
2) 大多数の食品中のニッケル含有量は10.0μg/100g以下であったが, ある種の食品たとえば大豆・しょうゆ・米・ほうれん草・キャベツはニッケル含有量が高かった。全体的に植物性食品が動物性食品よりニッケルの含有が高値であった。
3) 1人1日当たりのニッケル摂取量は, 男280±90μg, 女190±40μgであった。
4) 1日に摂取するニッケル量のうち, 主食である米からの摂取が30%, 米以外の植物性食品から65%, 動物性食品から5%の割合であった。

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